2009年8月アーカイブ

切なさに、似ている。

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先日、久しぶりに実家へ帰った。

昨年末で退職した父は、毎日が趣味や家庭菜園に忙しいらしく、
サラリーマン時代より身体がだいぶ絞られたみたいだった。
でも、髪の毛も一気に白くなっていたのには驚いた。
きっと、いろんなものから解放された証なのだろう。
結婚46年目で、今ようやく夫婦水入らずのゆっくりした時間を
過ごしている父。「昨日もお母さんとジムで泳いだんだ」と自慢げに話した。


僕がこの世で一番撮りたいものは、父と母の写真だ。
でもこの世で一番撮るのが難しいのも、もしかしたら父と母の
写真なのかもしれない。

空気のように、いつだっているのが当たり前だった両親。
団らんの席でカメラを持ち出すことが、どうも自然にできない。
写真を撮ることが、何かの意味を持ってしまうような気がする。
このありふれた光景をいつか懐かしむことになるであろう、
未来の自分を想像しすぎてしまうのかもしれない。

姉夫婦が10年ほど前に結婚した時の写真がついこないだ出てきたので、
この日はアルバムにして持参していた。
ふたりの子供である甥(9歳)、姪(7歳)は「ウエ--ッ」と照れながら
茶化していた。当の本人たちは「今さら持ってこなくても」と、懐かしむよりも
戸惑いの色を見せていた。

おしゃまな姪は、自分のママ(姉)の花嫁姿を何度も見返していた。
「やっぱり女の子だから興味があるんだろうね」と父。
きっとあっという間にお嫁に行くような年齢になっちゃうよねという
話になったとき、ふと姉が「お父さん、メイ(姪の名)の結婚式まで生きて
もらわなくちゃね」と口にした。父は笑いながら、「そうだなあ、どうかなあ」と
少しうれしそうに孫を目にして言った。僕らは笑った。

幸せと切なさはなんだか近い。
そして、写真はそこにいつも横たわっている。

今度実家に帰る時は、ライカと三脚を持っていこうと思う。




father and mother.jpg



写真を撮り始めて嬉しかった事

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おばちゃんの蘭.jpgこんにちは部員の松浦です。
今日は私が写真を撮り始めて嬉しかった事を書きます。

私が勤めている会社には贈り物でしばしば植木が届きます。
会社のお掃除をしてくれているおばちゃんがその植木をたいせつに育てていてその成長を見るのが楽しみのひとつになっています。
ある日おばちゃんが育てている胡蝶蘭が咲きました。その花のたたずまいがとても美しくかわいかったので写真に撮りました。出来上がった写真を見たらなかなかいい感じに撮れていたのでおばちゃんに写真をプレゼントしました。
おばちゃんは自分が育てた花を写真に撮ってもらったのが初めてだと言ってとても喜んでくれました。
それから私はおばちゃんが育てた花を写真を撮ってはプレゼントをしていて、おばちゃんはお礼にとお菓子や自分で育てた花や苗をくださり、すっかり仲良しになりました。
写真がなければこんな出会いもなかったと思います。
写真と美しい花がとりもったイイ話ーサー(パクリです笑)でした。

日々の写真

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2009-08-21 12-32-53 (1).jpg
皆さん、こんにちは。部員の野田です。
まだまだ暑い日が続いていますが、いかがおすごしでしょうか?
僕はなんだかんだで未だ夏休みらしい夏休みはとれておりません。

きょうは、僕のプライベート・サイトをご紹介させてください。
最近では日々の写真のアップはFlickrが中心になっていますが、
実は数年前から自身のサイトにて少しずつ写真をアップしてきました。
日記や、好きな音楽のこと、LIVE写真などのページもあります。
つたない写真と文章ですが、暇なときにでもよろしかったら覗いてみてください。

サイト名は " Silent Cafe "です。

次回の撮影会は仕事がはいってしまい、参加できそうにありません。残念です。
部員のみなさんの素敵な写真を楽しみにしています。
では。

フィラデルフィアからの一時帰国

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gin.jpg皆さん、初めまして。普段はフィラデルフィアから写真を投稿させてもらっているいとうつよしです。

今東京に滞在中で、来週アメリカから来るAndrea Modicaという女性写真家と共に大阪にある写真専門学校で行うワークショップをコーディネイトする為の一時帰国です。

他にはThe Printsの久保さんと一緒になって、プラチナプリントやティンタイプのワークショップやワシントンDCにあるLibrary of Congressのキュレーターと一緒になって行おうとしているプロジェクトの為、京都の便利堂などを訪れる予定になっています。

その傍ら8x10を担ぎ東京の風景を撮影し、来月の10日には石川県の珠洲までお祭りの撮影に行くなど、時間がある限り撮影をする予定です。先日も久保さんの用事がてらに寄った横浜の町を撮影してきたところです。

この頃はフィラデフィアから1時間位のところにある湿地帯で風景の撮影をしているのですが、今回は東京で町と人を中心にして撮影したいと思っています。

今回は運良く撮影会にも参加できるという事で、皆さんに会えるのを楽しみにしています。プリントなんかも持参しますので、色々写真についてお話をしましょう。よろしくお願いします。

ではでは
つよし

写真展 『私の場所・僕の場所』 お知らせ

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部員のみなさまこんにちは!会員番号09008番、千葉です。まだまだ暑い日が続いていますがいかがお過ごしですか?今日はみなさんにこの場を借りて来月半ばから行われる、僕と田尾沙織(ストロベリー)の写真展のお知らせをさせてもらいたいと思います。僕の方は南米を、田尾は今まで旅した海外の写真を展示します!
僕が滞在したペルーとボリビアに股がるチチカカ湖に浮かぶ小さな島は、アマンタニ島といいます。
余計な物がいっさい無い静かな島で、そこでは人々が素朴にそして力強く生活していました。
島の日常は強い日差しと、乾いた風と共にゆっくり過ぎてゆきます。
僕はそんな島で、自分の中の日常を時々思い浮かべながら写真を撮っていきました。やはり遠くに行っても、東京で撮っている日常の写真の延長でしかなく、それ以上でもそれ以下でもない、そんなことに気付き少しうれしく思いました。

遠い南米に行ったからといって急に僕の写真の腕が上がり、いい写真がバンバン撮れた訳ではありませんでしたが、今回の旅で撮った写真がきっと、これから僕が撮ってゆく写真の基本のようなものになるだろう、そんな感じがします。
そしてできれば、皆さんに、そんな思いで撮った今回の写真を、見てもらえれば嬉しいなと思っています。 是非お時間が合えば会場にいらして下さい。
会場でお話ができるのを、僕も田尾も心から楽しみにしています!   
  では よろしくお願いします。


詳しくはストロベリーピクチャーズのホームページをご覧下さい。




会期:2009年9月15日(火)〜9月26日(土)
時間:12:00〜20:00(日曜、祝日及び最終日は18:00終了)
会場:DEE'S HALL
住所:東京都港区南青山3-14-11
電話:03-5786-2688






決定的(大失敗の)瞬間

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『東京観光写真生活」


とてもすてきなタイトルですね。

こんな記事でいいのかとも思いますが、先日の大失敗のお話。


いつものように駅で写真を撮っていると、逆光気味の光線の中、遠くのプラットホームで

カップルが時刻表を覗き込んでいる姿を発見したのでカメラを構えました。

すると手前のプラットホームを男の子が画面にカットインするように歩いてきました。

これはますますいいなと思い、カップルの手前くらいまで進んで来たところでシャッターを

切ろうと思って構えていたら、力んでいたのか、焦っていたのか、思いがけない早いタイミングで

シャッターを切ってしまいました。

もちろんその場で「ああ、大失敗!」と分かりました。


現像してみて、男の子の影は綺麗に出ていますが、奥のプラットホームの自販機と男の子が

完全にかぶってしまっていて、せっかくのお膳立てが台無しのカットとなってしまいました。

あと1秒ちゃんと待てていたらすごくいい写真になったはずなのに・・。


ものすごく悔しいので、これをプリントして、これからの教訓と戒めにするために

部屋のよく見える場所にこのプリントを貼っておくことにします。


写真展に向けて 1

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展示会場 @東京都庁南展望室 ※左側手前はカフェ、奥窓際から右側手前が展示スペース

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検討中の計画案図面 20090805 @打ち合わせ

 

こんにちは。部員の福田です。
菅原部長の記事でご紹介いただいたように、現在、11月の写真展に向けて一歩一歩準備を進めています。このブログで部員の皆さんと準備の段階から少しでも共有できたらと嬉しいです。どうぞ、よろしくお願いします。
さて、1回目です。
今回の展示の話が出てきたばかりのころの話も、今後またここでお伝えできたらと思っているわけですが、上に図面らしきものがあるように、いきなり展示計画を打ち合わせる様子から書いてみようと思います。


7月27日、打ち合わせは展示場所である、東京都庁南展望室。
ご存知の方も多いかと思いますが、都庁の45階にあり、窓からの眺めもよく、観光客も多く訪れます。同じフロア内にカフェもあり、小さな東京土産の売店もあるという場所です。45階に専用エレベーターで着くとまずすることは、やはり窓からの景色を写真に撮る!(笑)
ホントに眺めが良いのです!窓の外、目の前に広がる東京の街と空に東京の街々の写真がかたまりとなって重なりあうんだなあと思うとそれだけで、なんだか特別な感じがします!

そんな中、打ち合わせは始まります。
菅原部長を中心に、実際の空間を見ながら、ああしよう、こうしようという話を進めます。ここに新宿の写真を。。。
こうパネルを並べたほうがいいんじゃないのかなあ。。。
いやあ、それはないですね。。。とか。。。
しばらく話しあった結果、写真展の方向性やいろんな思い、または費用など諸々の条件からザックリとした展示レイアウトの案が決まりました。

さて、その案の中心にあるというのは、「普通であること。」
かなり省略した説明ですが、そういえると僕は思います。もちろんその普通さの中に様々な思いやかたまりとしての写真が現れてきます。
話し合いの最中にも出てきたのですが、おかしな仕掛けのようなことはしないで"素直に出す"ということです。「まっすぐみせる」とも言えるのかなと思います。いつも撮影会で部長が言われている「まっすぐ観る」にも通じてるなあとも感じ、東京観光写真倶楽部らしいなとも思います。あと、なんといっても、その結果かたまりとしての写真というものがストレートに現れてくるのですね。
この日は骨組みが決まったところで終了しました。その他内容の詳細は、今後いろいろ決まってからお伝えしますね。

打合せ後には32階の職員食堂でお昼を食べました。都庁の職員食堂って一般の人も利用できるんですね。物珍しいのもあって、面白かったです。この職員食堂についてもいつか記事に載せようと思います。メニューも豊富でなかなか良いですよ~。

後日、27日の打ち合わせした内容を図面にまとめ、8月6日夜、三宅島に出発する直前の菅原部長と打合せすることに。竹芝埠頭近くの餃子のお店で食事しながら、図面をみながら打ち合わせでた。
改めてまとめてみると展示用のパネルのサイズなど調整がでてきたりします。そこから、ならこうしましょうという変更や修正があります。この変更や修正を繰り返すと少しづつ展示の計画自体の密度が上がっていき、霞のような状態から骨格をもった具体的なものになっていくようで、この進んでいる変化はとてもワクワクします。
この日の打合せで前回保留になっていた点も方向性がでてきて、次の検討事項もみえてきました。
次は平面の2次元から3次元に立ちあがってのプランニングです。

んんんん~
まだ平面でのプランですが、現実化すれば、見ごたえのある展示になるような予感がしま す!!

ええ、このような感じで、つたない文章ですが、準備の進行状況について、このブログでお知らせしますね。(いくらかの脱線もいれつつ。。。)どうぞよろしくおねがいします!
それでは、今回はこのへんで!