河口

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ここは多摩川河口近くです。もう少し詳しく言えば多摩川の東京側で大田区を流れる多摩川の分流である海老取川と多摩川の合流地点です。すぐ近くには、羽田空港があり、環状8号線が通り、海老取川が羽田地区と羽田空港を隔てて流れています。

 

かつてこのあたりは要島といわれ、湿地帯であったようです。
羽田空港の建設の際に現在の場所に移転された玉川弁財天社は、昔はこの要島あたりにたっていたようで、歌川広重の浮世絵にも「はねたのわたし弁天の杜」として描かれています。

 

なぜこの場所にいるかといいますと、とても子供じみた理由でして、
世田谷区桜新町あたりが源流で都立大学、大岡山、蒲田と流れる呑川という川の流れに沿っていくと何処にでるかと思い立ち、自転車を走らせて行くうちに、気付くとこの多摩川の河口へたどり着いたのでした。

 

途中、池上本門寺で力道山の墓を発見し、丹精込めた菊の花を眺め、海に程近い糀谷では、中国語(?)なまりのおじさんにシベリアから渡ってきたユリカモメのユリちゃんについての話を聞きました。
呑川という名前の川の流れをたどりながら、いろいろ眺めたり聴いたりした為でしょうでしょうか?

 

「河は街のあれやこれやの喜怒哀楽を呑みこみながら流れていって、あれやこれやの喜怒哀楽は、この河口から海へと手放され、そのうちしょっぱい塩水にゆるゆる溶けていくのだろう。。。。」

 

なんて、以前どこかで聞いたような言葉が浮かんできました。

 

11月この日、少し強めの風が吹き、空港の漠然とした広さも手伝ってか、時より肌寒く感じましたが、ひねもす釣り糸をたらすその光景は、どこか能天気な感じがして、時間の感覚もいつもより遠くにあり、小春日和というには、ちょっと風が冷たいけれど、気分はどこか小春日和。
塩水と淡水が混ざり合う河口でナニモノカを手放しているのは何も川ばかりというわけではないのかもしれません、そんなことも思うのでした。

コメント(4)

知らなかったです!実家は大田区で目の前が呑川なのです。
当たり前のように小さい頃から目の前にあった川で、その先がどこに続いてるのか、考えた事も無かった…!

呑川も街のあれやこれやを呑込んでくれてたのかなー…

伊藤みわ子さん
コメントありがとうございます。
ご実家の目の前が呑川でしたか!世田谷から大岡山まで暗渠で、流れが見えないだけに、この川の流れは何処に?という思いがありました。思いがけず繋がるものですね(^-^)
全ての川、水の流れにはいろんなものを呑みこみ、洗い流すようなと事があるかもなあと感じます。それだけに川をきれいにしたなとも思いました。

僕も昔は毎日呑川沿いの中学校に通ってました。
伊藤さん、僕と結構近いところに住んでたんですね。

それはともかくとして、僕は下流域に住んでいたので福田さんとは逆に呑川を遡って
池上まで行ったことはありますが、まさか世田谷までつながっているとはびっくりでした。
面白いもんですね。

多賀昭浩 さん
呑川沿いの中学校?小学校だったかな?記憶にあります。
そうですよね。流れをのぼるというのもありますよね。
いろんなところに面白かったり、びっくりだったり、
つながりが隠れているものですね。それを写真に撮れたら
これまたハッピーですね。

福田